2013/05/23

はだかの椅子




やさとの椅子展 vol.11

2013年5月9日(木)~26日(日)の間の木金土日
「椅子の時間」
こんこんギャラリーにて。(茨城県石岡市)



今年の私の椅子は、「はだかの椅子」です。


FRP樹脂を使い椅子を型取りした型ですが、
FRP樹脂の型の中に、椅子の空間が存在しています。

これが、「はだかの椅子」です。

ひとつ取り出して、隣にも置いてあります。










今年は、やさとの椅子展の際、配布されるリーフレットに
「あなたにとって椅子とは?」
という質問に回答する欄があり、そのコメントを考えながら、
真剣に考えました。

例えば、切り株だったり、石だったり、ビールケースだったり。。。
椅子でなくても、人は、何でもその辺にある、適当なものを椅子にして座ります。
何でも良いのです。
椅子なんて。。。

というなげやりな考えから、そんな事をするのは人間だけであって
動物にとっては、椅子だって椅子ではない。

じゃぁ。。。椅子って何だ?
と、真面目に考えて「椅子」というのは、人間の概念なんだという事に気がつきました。


それを形にしたのが、「はだかの椅子」です。
椅子の形が空間として、型の中に存在しています。


椅子、座 という言葉は、実在する椅子や、席の事を指して言う事が多いのですが、
時に、権威や、地位の象徴として使われることがあります。
なので、やっぱり、椅子とは、考え方、理解の仕方では、形ないものでもある。


昔、FRPの仕事をしていた事があったのですが、(今でもたまに)
原型は、粘土や、スチロールで製作し、型をとると同時に、原型は壊されなくなります。

形は消えてなくなるのに、形はあるのです。
ないのにある。
そんな事が、とても面白いと思い、
その他、作品を作って生活しようとしている上での、
いろんな思いも、重なり、「はだかの椅子」ができました。



と、細かく説明してみたのは、


「佐々倉さん。 実は、間に合わなかったんじゃぁないの?」


という疑惑を晴らすためです。。。













素材 FRP樹脂 ボルトナット





2013.5.22








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