2013/02/10

「包 pou」




ギャラリー海 画廊企画 「色香る 花見立て 源氏物語より 」
2012年12月9日~20日

千葉県成田市にある「ギャラリー海」のオーナー小林順子さんより
版画家 宮山広明さんとの2人展のお誘いをいただく。

宮山さんとは、お会いした事もなければ、作品も拝見した事がない。
小林順子さん 独断の企画展となるのですが
2人でやるなら、「2人展ならでは」な事をしたいと思い、浮かんだのは

絵画→額装

「額装をやらせてもらえませんか?」

あまりに安易な発想なのですが、 お伺いをしてみたところ
「せっかくの機会ですので、是非お願いします。」
というお返事をいただいた。

絵を描く人にとって、その額装というものは、絵の印象を大きく左右する。
言ってみると、絵の一部に近い。
そんな重要な額装を、2つ返事で、承諾してくださった宮山さん。
小林順子さん、宮山広明さん共にギャンブラー。。。

宮山さんの版画は、メゾチントという版画の技法で制作されており
宮山さんの作風で、背景に金箔や、銀箔が施されている。

触れる事はもちろん、息をするのも怖いくらいな版画をお借りし、
金箔に緊迫。
とんでもない事をお願いしてしまった事に気がついた時には、
既に時遅し。完全に心がひるむ。

そして、しばらくの時間をいただき、
考えたのは、一緒に展示する私の作品「鏡台」の鏡の形にも似た、
タイムカプセルの様な、遠い昔に描かれた絵が、封印され、今開封された様な。。。
そして、全体を見渡すと鏡台を中心に
水平線なのか、地平線なのか、それは一直線に結ばれる。
頭の中では、あっという間に、それはそれは素適な世界が広がった。

が。

実際の制作工程は、最後の最後まで苦戦し、
実際に絵を額装し、宮山さんにお見せする時点では、
気に入ってもらえるか、拒絶されるか。。。
実に不安な要素が満載だった。

展示初日の前日、搬入の日。
目も合わせられないくらい緊張したのですが、
梱包をとくなり
「かっこいい!!」
と力強く言ってくださった宮山さんと、小林さんの声で、
喉と胸の間に溜まっていた鉛の様な塊が胃袋にどすっと落ちた。

考えてみると、いつも初めて作るものが多い。
今回は、気に入ってもらえたからこそ良かったのだけど
もっと色んな意味で余裕を持って、制作できるよう何か対策を考えなければ
こんな事、続くわけがない。。。







photo by shinobu




photo by shinobu





photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu




photo by shinobu












素材  額装     亜鉛鋼板 漆 
     鏡台     ステンレス 
     スツール   ステンレス 
           簪              ステンレス






2013.2.10



2 件のコメント:

  1. 素晴らしいです。大変興味を抱きました。

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    1. ありがとうございます。
      今年7月にこちらのギャラリー海さんにて
      今度は、個展をさせていただけることになりました。
      お近くにお越しの際はぜひ、お立ち寄りいただけたらと思います。

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