2012/03/24

陶板




4月13日から開催される信楽ACTという信楽のアートイベントへ向けて
笠間・益子にゆかりのある有志が集まり、全長28mにおよぶ信楽と笠間をつなぐ
架け橋をイメージさせる共同作品をつくり参加する。
20cm×60cmという大きさの創作陶板を125枚ほどを目標に制作し、展示するという内容。
総勢90人近い。
私も参加させていただく事になった。


創作陶板という事で、テーマや素材、参加枚数は自由。
自由という事で、何をやっても良いのだけれど、良いアイディアが浮かばない。。。

同時期に笠間最古の窯元久野陶園では、信楽ACTへの参加を一つの目標に
地震で壊れた登り窯を再建しその窯で焼いた作品を信楽へ持っていこうという動き。
強欲に、私も再建に携わる。

窯再建に携わっているのだから、今回は、陶で制作して
再建される久野陶園ののぼり窯で焼く事に意味がある。


と決めた。



が、やっぱり、良いアイディアが浮かばない。。。



粘土は焼成に向けて、乾燥時間をかみした制作をしなければいけない。
あれやこれや、時間ぎりぎりまで考えたのだけれど、どうしても浮かばない。。。


見たことないもの。
他の人が考えないもの。
私ならではのもの。
私にしかできないもの。。。



ない。


ない。。



ない。。。






じゃぁ、自分が一番得意とするもの。






ない。。。。





ピカソなら、何を使っても、何をつくっても、ピカソになるのだろうな。。
私にもきっと、そんなものがあるはず。
あったらいいな。。。

うだうだと悩んだあげく、結局モチーフは何でも良いんじゃないかと考えた。
今も昔も変わらず、ずっと存在するもの。
久野陶園の裏山を歩きながら見つけたとても立派な熊笹の大群。
その熊笹をモチーフに、レリーフを制作。


熊笹を目の前に 思い知ったことは、
自分には何もないという事。
そして、私ができた事は
ただただ、きれいな熊笹の形を写しとる事。
良かったと言える事は、精一杯取り組んだと言える事。


ただそれだけの作品。



だけれど 良かった。
作品なんてそれでいい。








2012年4月13日~16日 信楽ACT
http://shigarakiza.com/act2012/index.html

「Kasama Art Port 」の一部となり、展示されます。

笠間・益子にゆかりのある作家さんによる力作125枚の共同作品を、
たくさんの方々にご覧いただければと思います。












2012.3.24





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